1950 年代、ワシントンスクエア公園の真ん中を通る4 車線の高速道路を走らせたいディベロッパーやニューヨーク市と州の公共事業を取り仕切っていたロバート・モーゼスたちによる都市計画に対して、ジェイコブズをはじめとするグリニッジ・ビレッジの住民と活動家たちは、正式な異議申し立てを行った。彼女たちは近隣住民たちとコミュニティを形成し、市を相手取り道路建設への反対運動を展開した。反対運動の輪は次第に広がり、あらゆるレベルの市庁職員に手紙を書くキャンペーンなどを通して、ジェイコブズと仲間たちはついに勝利を手にし、モーゼスの公園を破壊する計画は流れた。
今日、これとよく似た闘いがある。それは、バーニー・サンダース氏の選挙キャンペーンであり、一般市民を顧みない権力者のトップダウンのやり方に飽き飽きした人々による草の根運動だ。
僕は本作で、都市に対する市民の権利の主張、そして今から半世紀以上も前に繰り広げられたワシントンスクエア公園に関するジェイコブズたちの闘いについて描いた。
現代のビッグバンクの役割や1パーセント程度の富豪による政治的影響への抵抗と同じように、ジェイコブズとグリニッジ・ビレッジの住民団体メンバーは、一般市民が、表面上は市民に仕えているように見せながら実は個人に忍耐を強いる権力構造に対して闘ったのだ。
彼女は彼女が生きた時代において唯一無二であり、現代の見苦しい政治的な陰謀を暴くために信頼に足る人物だと思う。
マット・ティルナー (監督、プロデューサー)
Matt Tyrnauer (Director-Producer)